熊猫日誌

熊猫の記憶の物置

パスカルズライブに行ってきた。

私が初めて行ったパスカルズのライブは、ここではなかった。
けど、吉祥寺のSTAR PINE'S CAFÉでのライブは、特別なものを感じている。
コロナ禍でも2回もパスカルズの生ライブを観るという僥倖に恵まれたけど、やはりここ、STAR PINE'S CAFÉでのライブを切望していた。

2020年4月に急逝したチェリスト・三木黄太さんの追悼公演がここで行われると知って、これは何が何でも行かなきゃと思った。見届けなければと。

2日間。両方とも内容がまったく異なっていた。

1日めはがっつりとパスカルズ
一曲めの「Farewell Song」。あのぶわあっと膨れた“音の水”を浴びた瞬間、涙が溢れた。あああ、帰ってきた! パスカルズがここに帰ってきた!!!
原さとしさんが「ただいまっ」と小さな声で仰った時、声を出していいライブだったら、絶対に「おかえりなさい!」って応えてた。
パスカルズを表現するのに“多幸感”という言葉がよく使われるけど、まさしくそれ。今日はハレの日。



2日めはロケット・マツさんも仰ってたけど、まるで“文化祭”のような感じ。皆さんそれぞれが練習を重ねてきて、披露する。
皆さんがどんなに三木さんを愛していたのかがよくわかる。
がっつり4時間。お尻は痛かったけど、まだまだ観ていられた。観ていたかった。

そして想像した。
きっと最前列のど真ん中に、三木さんは座っていたんじゃなかろうか。
そこでニコニコしながら、皆さんの演奏を観ていた。笑ったり、そして時々寂しそうな顔もして。

たくさん泣いて、たくさん笑った2回公演。
あの空気に触れられたのは、本当に幸運だった。

またパスカルズを聴きに行こう。
三木さん、ありがとうございました。