熊猫日誌

熊猫の記憶の物置

ストッキングの話

私は脚が長い。

ケンかを売っているわけではない。
事実として、脚が長い。
身長170cmで、「股下85cm」のズボン(パンツと言えない昭和生まれ)を履いている。
体の半分が脚。これで長くないとは言わせない。ウフフ。太いのは気にするな。

しかしながら、これは幼少の頃からの悩みの種でもあった。

何しろ合う服が無い。
歳相応なデザインの服に、サイズが無い。
脚だけではなく、腕も長い。大抵のレディースものの長袖は、私の場合七部袖になる。

中学の制服はオーダーメイドだったから、不自由しなかった。私の時代は、スカートが長いことがステータス(笑)だったから、周囲の女子たちが私のスカートを履きたがっていたのを、生ぬるい目で見ていたっけ。
高校は私服だったけれど、レディースは軒並み丈が足りない。好きなデザインが無い。だから仕方なく、男物を着ていた。周囲も私を男扱いするもんだから、私の女はすっかり拗ねてしまった。一人称も「ぼく」だったり「オレ」だったりしたわけだけど、これって今思うとわりと黒歴史ではないだろうか……。

高校→大学→フリーターまではそれで何とかなった。
しかし就職となると、そうはいかない。レディースのスーツが必要だった。
私の認識が遅かっただけかもしれないけれど、“トールサイズ”というものが出てきたのは、その頃だったと思う。新宿伊勢丹にて。
あれは感動した。
レディースなのに、袖丈が手首を隠すくらい長い! 
ズボンが、自分で詰めなければいけないくらい長い!!
デザインもわりと豊富でシャレオツ!!!

…………ただし、高い。

薄給の新人OLには1回の買い物でせいぜいスーツ2着くらいまでしか買えず(カード数回払い)、普段着はやはり男物に頼っていた。

それを考えると、今はよい時代になったと思う。
お若く長身のカッコイイ女子が増えた影響だろう。トールサイズを扱うブランドが増えたように思う。
nissenにトールサイズがあるのを見た時は、うれしかった。百貨店よりも安いし。デザインも以前よりもかなり増えた。これはありがたい。

ところが、デザインがなかなか増えないものがある。

それは、ストッキング。

以前はその辺の店で、テキトーに買っていた。
ただしXL以上。
横に伸びるんだから、縦にも伸びるだろうってことで。

でもこうなる。

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下がっていくわけだ。

ズボンを履いている時はまだいい。スカートの時は、トイレに行く度に「ふんっ!」と上げる。そしてまた下がって……のネバーエンディングストーリー
まあこれは、ガーターベルトでもしておけば大丈夫なんだけど。

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エストからずれ落ちなくても、股上が異様に伸びて、ストッキングの股部分がかなり下になることも。おパンツの下に、無駄な空間。これ、結構キモチワルイ。(なんて絵を描いているんだ私よ)

太ももで止まるタイプのストッキングは、私の脚が太いせいか、口がクルクル丸まってしまい、そこで締まって脚が浮腫んでしまう。膝下のも以下同文。

「あ、これもトールサイズで探せばあるんじゃないか?」

と思いついたのは、実はここ数年くらい。
最近では仕事でスーツが必要なのはほとんど無いし、スニーカーでの移動が多くて、もっぱら靴下愛用派。フォーマルで必要な時はその時だけ格闘すればいいだけの話だったから。
しかしたまにはスカートも履きたい。

調べたら、あった。nissenでベージュと黒。
それぞれ10足入って、3000円くらい。
お値段は少し高め?安い?わからん。
届いたトールサイズのストッキングを履いた時の感動ったら、ものすごかった。
それ以来、スカートを履く機会が増えたように思う。十代の頃に拗ねていた私の女的部分は、五十路過ぎに再燃してきたらしい。遅いわ。

ただしデニール値は選べない。一種類のみ。
本当は厚いのが好きなんだけど。真っ黒になるのが。
これもひょっとしたら、探せばあるのかもしれない。
ちょっくら探してみよ。


■■■ 追記 ■■■

あったわ。
最高で250デニールのトールサイズタイツが。

ただし一足1,870円(税込)って…………。

がんばって一足くらい買っておこうかな。