熊猫日誌

熊猫の記憶の物置

私のお仕事の話

見つかるとイヤだから、私の業種については伏せる。ちょっとお堅いもの、とだけ。そこで私はPCを使ってデータを集計したり、表を作ったりする仕事をしている。

2017年9月から、私は今の職場で働いている。
と言っても初めての職場ではなくて、出戻りとなる。
2013年9月から2016年2月までの3年に満たない期間、今の職場で働いていた。
ただ、お局様との相性が劇的に悪かった。よくある話。色々あったのだけど、詳細はあえて書かない。それでもこの期間がんばったのは、私にしては根性があったと思う。
私の仕事を認めてくれていた上司たちに引き止められつつも一旦辞めた私は、その後別の会社に出向いて働いた。
それから一年以上経った2017年の初夏、ある人物から連絡が来た。

「手伝ってもらいたい仕事があるんだけど」

メールのやり取りを続けていたパートさんを通じて連絡してきたのは、私が勤めていた当時、別グループで係長をやっていた男性社員だった。そういえば上司と一緒に引き止めてくれたのは、この人だった。
私は仕事帰りに現在の職場の近くに出向いて、この人と会った。
最初の上司は定年で、嘱託社員になっていた(現在は退職済み。お疲れさまでした)ので、私の新しい上司はこの人だった。
集計作業に必要な人員として、復帰して欲しいと言う。
私の後任は半年で逃げたと聞いていた(2か月かけて引継ぎしたのに)。その後は優秀な人材とめぐり合うこともあったらしいが、家庭の事情で退職。他はスキルが足りない等々うまくかみ合わなかったらしい。なかなかままならないものである。
そこで私。
この業界について素人でもなく、また営業さんたちのことを知っている。そしてPC作業のプロ(と言うのは気恥ずかしいけども)ということで。次の職場で正社員なら無理かもしれないが、派遣社員だったら声をかけてみてもいいかもしれない、と思ったらしい。
書くと長くなるからはしょるけど、そんなわけで私は現在の職場へと復帰を果たした。

それから今年の8月末で、3年になる。

前回の在職中もそうだったけれど、今回も私は派遣社員である。派遣会社に登録し、そこから派遣されている形。

ここで問題が起きる。“派遣3年ルール”。

このバカルール(失敬)は、2015年に派遣法が改訂されて出来た。派遣労働者は、同じ組織単位で3年を超えて働くことができないという制限である。
なんでそんな法を作ったんだと思う。雇用の安定を目指したのかもしれないが、すべての働く人間が、正社員を目指しているわけではない。現場を知らない人間が作る法律ってのは、使い物にならないものばかりだ。まあ、でもこの3年間でまた変わるだろうなーーーと思っていたら、変わらなかった。

今回私がそれに該当してしまう。
それなら私を正社員に!……という話が出なかったわけではないが、私にその気力が足りなくて(他にも理由はあるだろうけど)、頓挫。
正社員でなくてもパートくらいにはなれるかも?という話にはなったものの、それも社内規定が変わってしまって、頓挫。
この年齢で新しい職場を探すのは難儀だけども、がんばらなきゃ。そう覚悟を決めていた。

ところで現在のこの上司は、非常に性格が悪い。
けれど小心者で、完全な悪人ではないところがおもしろい。「コノヤロウ」と思うことは多いけど。
そして一番ポイントが高い点は、頭が異常に良いということだと思う。頭の回転が速いという意味で。
そんな人だから、出てくる出てくる悪知恵……もとい名案が。

無期雇用派遣契約。
派遣元の事業所との間で雇用期限が設定されていない無期雇用派遣契約を締結している派遣労働者は、期限を定めない。というもの。

これまでの私は、派遣会社とは有期の派遣契約を交わしていた。多くの派遣社員がコレだと思う。
つまり私と派遣会社との関係が、有期→無期になればいい。
上司は派遣会社にそれを要求。派遣会社からもOK。業種的にそういう人が多いらしく、きちんと制度が整備されていた。(だから一般的に言う無期雇用派遣契約とは、少し違いがある)

これで私は、60歳になるその日まで今の職場で働けることになった。
もちろん途中で気が変わって辞めて、転職することもできる。また社内の問題など、諸々変化があるかもしれないけれど、基本私が望む限りは続けられる。
待遇は今と同じ。変わらない。この世の中、それが一番ありがたい。

定年まで腰を据えて働けるような仕事の探し方・仕方をしてこなかったのは、私の人生設計上の大ミスではあったけれど、まさかそれがここで是正されるとは思わなかった。
しかも上司がかなり奔走してくれたらしい。3年前に呼び戻してくれたのも、あの職場ではイレギュラーなことだったし。口と性格は悪いけど、いい人だ(もう少し褒めろ)。

辞めるのはいつでもできる。
とりあえず感謝しながら、仕事しようと思う。

ところで前回の在職時にいたお局様。
私が戻る少し前に、別の部署に異動になっていた。
そこは稟議書が回ってくる部署で、私の派遣雇用の稟議書を見て、時給金額を一部の社員たちにバラしていたらしい。その一部の社員さんに聞いたわけだけどコノヤロウ。
それが原因となったわけではないだろうけど、また異動になって、その後突然退職した。定年まであと少しってところで。
お世話になったこともあった。
元気だといいなというのは、正直な今の気持ち。